上のチェーンでも書きましたが、漫画の引用の先例としては、「人間と象徴」（C.G.ユング等著・河合隼雄訳・河出書房新社）という本があり、この本の中には厖大な量の世界中から収集したビジュアルイメージ（映画の一場面や漫画も含む）が引用されています。
　この本は、ビジュアルイメージの解説・研究書の先駆的存在として知られているもので、デザインを学ぶ者をはじめ思想・哲学関係者の間でも必読の書として広く読まれていて、恐らく大きな図書館ならどこに行っても置いてあるでしょう。
　引用に際し版権者の許可を取ったのかどうかは、正確には著者に聞かなければ分かりませんが、主著者がスイス人である事と引用されたビジュアルイメージがあまりにも多い点から見て、実際には本当に版権者と連絡を取るのは不可能に近いと推論できます。

「漫画の引用がありえるのか」は「保留」との事ですが、その前にぜひ同書に目を通してみてください