脱ゴーマニズム宣言裁判を楽しむ会議室
1998/03/15(22:48) from 133.205.76.108
作成者 :上杉聰(CYI00373@niftyserve.or.jp)
スグルさんへーお互いに法律の勉強をしましょう
スグルさんの書き込みも消されてしまったのですが、またアドレスを入れて書き込んで下さいーー

 あなたも「信者」さんと同じように「転用」という言葉を使っておられるのですが、通常、著作権法では「引用」ないし「転載」という言葉が使われます。「転載」に許可は必要ですが、「引用」に許可は必要ありません。ですから、あなたは「無断で引用しまくって」と私を非難されますが、通常「引用」は「無断でしまくって」よいのです。ただ、マンガについては、この引用について細かな判例がないようです。ですから裁判として成り立つ面があります。
 しかし、かく言う私も、日本著作権協議会と相談して執筆ー出版に踏み切ったくらいですから、この種の法律には暗いのです。また弁護士さんさえも、詳しい人は少ないと聞きます。法律上の議論を、互いによくも知らないで、「僕はよしりんが勝つと思っています」とか、反対に「上杉が勝つと思います」と言っても、アンケートや投票で決まる話ではないので、本当は無意味でしょう。
 この「引用」の法律問題についての基本的な知識が私も含めて「支える会」も、小林君を支持している人も互いに不足しているように思います。そこで、このホームページで基礎知識のコーナーなどを作っていただくよう責任者の方々にお願いしてありますので近くそうしたコーナーなり資料欄が設けられるかも知れません。そうなれば、そこで勉強できるようになります。
 それから、貴方の書き込みに「『脱ゴー宣』によしりんの論理を論破した部分があったかどうかも僕には疑問です」とありましたが、たとえば、『脱ゴー宣』第八章の「『強制連行こだわり説』はオトリ」について、スグルさんはどう思いますか。論破できていないとおっしゃるのであれば、謙虚に受け止めたいと思いますので、その理由を教えてください。
 また、吉田証言については、あなたの書いているように「ウソ」と断定できません。その点は、『アジアの声第11集ーー私は「慰安婦」ではない』(東方出版)や、このホームページの「目次」にある「マンガに洗脳されてしまう若者たち」にも書きました。私たちの本には、問題のない範囲で彼の証言を掲載しています。決して「垂れ流して」いるわけではないのです。それはあなたが、小林氏のマンガなどによらず、『アジアの声』の第1集(同前)の当該部分を自分の目で確かめればわかることです。
 他人の主張によりかかって発言したりせず、あなたの確認できる範囲内で個人の責任にもとづいて主張をし、それが結果として小林氏の主張と「ここでこう一致する」というのであれば、私は、小林氏のファンには「他人の主張を自分の力で検討し直す力もなければ方法も知らない」人が多いようだと以前に書いたが、そうした人ばかりでない、とこれからは書くことにします


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