はじめまして、こばさん。> 初めまして。私は従軍慰安婦についてかつての新聞報道のような悲惨な事実があったのなら国家補償もやむなし、と考える立場のものです。これを自虐史観というのでしょうか。元慰安婦の方の証言もかなり情緒的に「うぅ、それはかわいそうだ」と感じてしまいます。
はい、最初は私もそう思っていました。「慰安婦は商行為だ」発言とか聞いて、こいつは人間じゃねえなあ、と思ってました。
で、あなたのおっしゃるとおり、従軍慰安婦問題に具体的関心を持ったのは、正直に言って、SAPIOに連載されていた小林よしのり氏の漫画でした。
> でも、この掲示板の上杉さんと、スグルさんや悟のパパさんのやりとりを見ていると、どーーーうしてもスグルさんたちの方が筋が通っている。としか思えません。
> ストレートに問い、ストレートに質問に答え、自分の発言を反省もするスグルさんたちに比べ、上杉さんは話をすり替え、そらし、話題を変えるばかりではないですか?
そうなんですよ。左翼、或いは自虐史観派と呼ばれる人たちとインターネット上で何度か別の論点で論戦をしたことがあります。そのときの印象はまさにこばさんの持たれた感想と同じものでした。
正直、私としてはこの事に関しては「慰安婦支持派」になったほうが心は楽ですよ。だって、周りの誰からもその立場を批判はされませんから。
でも、どう考えてもどこかがおかしいという疑問が起きるのを押さえることは出来ませんでした。この葛藤をご理解いただけるでしょうか?当たり前のことだと思っていたことが実はそうではないかもしれないという価値の転換がどれほど難しいことか。巨大なタンカーの進路変更のようなものです。
で自分なりにいろいろ考えた結果、とりあえず、疑問点がある限り、それに対して単純に賛成はできないという懐疑論者のスタンスをとることにしました。それでも現実に周りからは「あんた、その考え方、やばいで」という反応を何度も頂きました。まあ、覚悟はしていましたが。
さて、今回、私自身のその疑問点を解決するのに、格好の場があるということを知りました。脱ゴーマニズム宣言を書かれた上杉さんと直接話が出来る!これは私の疑問をお聞きする最高の場ではないですか!
上杉さんは吉田証言を根拠があるとお考えでした。少なくとも偽証だとは思っていらっしゃいません。ですから、その根拠はなんでしょうか、とお聞きしました。
吉田証言さえ根拠があるならば、私は従軍慰安婦支持派、謝罪派になることに躊躇はありません。あのとおりの事が行われていたのならば、日本は謝罪するのが当然です。
で、その議論の結果が、現在のこのような状態です。
私は、「上杉さんの話をすり替え、そらし、話題を変えるばかり」の態度に自分なりの結論を出さざるを得ません。それは、懐疑論者から反対論者への転向です。
ただし、私は上杉さんが吉田証言の根拠(書証、他の人の証言)を提示してくれればいつでもそれを受け入れる姿勢は維持します。それが、私の謝罪派への最後の未練です。無論、上杉さんがそれを提示してくれたら私はこの場で当然、謝罪を致しますし、他の場でも、謝罪派としてその証拠を提示することを約束致します。
> 私の主張もふたつほど。
> (1)「これでお互い相殺だ」というせりふが問題にされています。私にはどこが問題になるのかわかりません。上杉さんは前後の文脈からこの部分だけ取り出すと、論理が破綻するとおっしゃいますが、
#被害者(らしき人)と加害者(らしき人)の主張が対立したとき、どちらかを鵜呑みにせず、遺留品・アリバイ・目撃証言から、「どちらの主張が真実か」を見極める
> という姿勢は警察・歴史検証者いずれの場合も正しく、ゴーマニズム宣言の小林氏の主張は何ら破綻を来すものではありません。上杉さんは”どちらも鵜呑みに出来なことを「相殺だ」とおおざっぱな言葉で表現したこと”に腹を立てているのですか?
> ここでいわゆる「相殺」した後の傍証堅めの作業は慰安婦への国家補償についていずれの立場をとっている人にも等しく責任のあることだと思います。元慰安婦の年齢を考えると証言にケチを付けた、なんてところで立ち止まってやいやい言ってるひまはないのでは?
賛同します。一歩引いた視点のあなたの言葉は非常に的確です。証言にけちを付けたというところで立ち止まっている暇はない。確かにそうです。そして、被害者、被疑者のどちらの証言も、検証の対象である、という点もその通りです。「相殺」という言葉は悪いかもしれませんが、それは表現上の問題に過ぎないというあなたの意見は正鵠を射ていると思います。
> (2)「マンガに洗脳されてしまう若者たち」を読みました。なんだかなっとく。上杉さんは掲示板でスグルさんや悟のパパさんにたいして「小林にからめ取られるな」的な発言を何度も繰り返しています。これはものすごく失礼なことだと思います。
> 彼らは少なくともきっかけはゴーマニズム宣言から慰安婦問題に入ったかも知れません(違ってたらごめんなさい)。でも今現在も自分の知識や立場を補足したり修正することに躊躇しているとは全く感じないし、上杉さんらの発言にたいしてちゃんと読み下し、姑息な手を使わずストレートに反論しているではないですか。
> 彼らの発言に直接答えず「んー、君たち洗脳されてるから〜」と訳の分からないこと
> を言っているのは上杉さんの方に見えます。
おっしゃるとおり、洗脳されている、とレッテル貼りをされるのは大変辛いですね、正直。自分としては、慰安婦問題も、熟考した上で自分の立場を決定したつもりですので....。
上杉さんに対しても、吉見教授の「従軍慰安婦」に洗脳されてますね!というレッテル貼りは簡単ですが、そんなことを言ったら論議にはなりません。スグルさんや私のどこが、どうおかしいのか、それを万人が納得できる言葉で上杉さんに語ってもらいたいです。自分の考えとして、小林よしのり氏の主張を支持しただけで、洗脳されているというのは、とんでもない勝手な中傷だとは思いますが、さすがにこれほど徹底的に「君は洗脳されているのだ!」と言われればそうかなーと振り返ったりはしますよ、正直言って。(ちょっと弱い?)
> 私は慰安婦支持派ではありますが、このままでは上杉支持派になるのはとても難しいです。
上杉さんは支持できないが、慰安婦支持派である、というのは、いま、あなたに言われてそういうスタンスもあるのだな、と初めて思いました。
うーん。私としては、彼は歴史の研究家ですから、当然、「支持派」としての情報はほとんど網羅していると思っていたのですが....。
とにかく、あなたの2つの主張については全面的に賛意を表します。冷静で的確な視点をお持ちだと思います