脱ゴーマニズム宣言裁判を楽しむ会議室
1998/04/04(05:21) from 143.90.207.204
作成者 :スグル(series@anet.ne.jp)
六田さん&あれくさんへ
こんにちは。スグルです。六田さん、「慰安婦」制度といわれてますが、慰安婦に制度なんてありませんよ。日本軍が慰安婦を奴隷的に拘束し、制度化したという確証はどこにも無いんです。それと

>悟のぱぱさんは、吉田証言が事実であるとすると、「日本はとんでもない性犯罪国家であり、当然謝罪しなければいけない」と書かれていましたが、私は吉田証言が事実であろうとなかろうと、「日本はとんでもない性犯罪国家」だと思います。それは、数多くの元「慰安婦」の証言から明らかです。
>韓国、台湾、フィリピン、インドネシア、中国・・
>・それぞれの国の政治状況によるけれども、着実に検証されている証言は信頼性が高いと思います。

上のように言っておられますが、被害者の証言だけでは犯罪を立証する事はできません。しかも慰安婦達の証言には全く信憑性が無く、強制連行を示す具体的な証拠は何もありません。
例としてアジアの国々を挙げていらっしゃいますが、この中でインドネシアでの「強制連行アリ派」の運動は特に悪質なもので、インドネシア人の40年分の年収にあたる「200万円の補償金が出る」とふれまわったために、当時2万人しか兵士がいなかったのに2万2千人の慰安婦が殺到するという珍事が起こっています。しかし賢明なインドネシア政府は日本が一方的に言い出した事として、インドネシア側からの請求はしないという事でおさまっています。このように運動は血迷うととんでもない方向へとブッ飛んでしまいます。最初から日本を犯罪者と決め付けてかかるのは早計であると思います。


あれくさんの吉田証言に関する記述、読ませていただきました。あなたはとても冷静に物事を見ることが出来る人のようですね。あなたの持っている疑問はストレートに伝わってきます。
しかし僕の感想としては、吉田証言について少し誤解されている部分があるように思います。それは以下のような感じです。

まず「慰安婦問題」とはそもそも「吉田清治氏の証言を根拠とした『軍の命令による強制連行』」が論点であった、という事なのです。訴えていた慰安婦の人達は当初から信憑性の全く無い証言しかできませんでした。それを裏付ける「切り札」として吉田清治氏の証言は常に採用されて来たのです。当時の慰安婦本を見ればほとんど全てに吉田証言が、強制連行を裏付ける「根拠・切り札」として採用されています。しかも厄介なことに、国連の報告書や韓国の公式見解には未だに吉田証言が堂々と使用されている状態なのです。「人狩り的強制連行」の唯一の「根拠」であったという事実は決して無視する事はできません。
「人狩り説」を証言した吉田清治氏はまさに慰安婦運動の立役者であったのです。

今でこそ吉田証言はほとんど取り扱われず、慰安婦問題の本質から離れているように見えます。しかしそれは吉田証言がデマだとわかったとたんに「強制連行アリ派」の人達が一斉に口をつぐみ、貝のように閉じてしまったためそう見えるだけなのです。

「強制連行アリ派」の人達は吉田証言が崩れ、強制連行の「根拠」を失ってしまったために「広義の強制連行」などと論点をスリかえてきました。上杉氏はこれを「パラダイムの転換」と呼んでいますが、到底説得力はありません。

僕と悟のぱぱさんが吉田証言について上杉氏を追及している理由は、「上杉氏もまた吉田証言を根拠にして『人狩り的強制連行』という誤ったイメージを日本中に宣伝してきた人物だから」なのです。これについて僕らは何度も追及しましたが、上杉氏は全く相手にしてくれません。当の上杉氏はどこの発言でも「吉田証言は問題の本質と関係ない」の一点張りで、自身が「吉田清治氏を講演会にまで呼び、その証言を事実として講演録に収録して世に広めた」責任について全く説明してくれないのです。
それまでの経緯を見れば「軍命令による強制連行の有無」が論点であった事は明らかであり、それを裏付ける切り札として散々吉田証言を利用しておきながら、デマだとわかるや否や突然「広義の強制」と言い出す事に僕は人としての良心を疑います。

>悟のぱぱさんは、「吉田証言」自体がなぜ出てきたのかと言う点についてどうお考えでしょうかご意見を頂きたく思います。この点については調べる必要があると思うのですが、本人の証言拒否もありますので是非も無い事と思います。(上杉さんの「全く根拠の無い……」という発言はこのあたりを踏まえたように見受けられました。証書があるとかそういう話では無いと思います。)

あれくさん、それでは「吉田証言がウソだという証拠も無い」と言っているのと同じですよ。事はアジアを巻き込んだ国際問題に発展しています。前述しましたが、韓国の公式見解には吉田証言が未だに採用され、あくまで強制連行を問題にしているのです。吉田氏は問題を焚きつけた張本人です。「言いっぱなしでおしまい」は許されません。僕は上杉氏の論を何度も見ましたが、よく読んでみればいつも肝心な部分がウヤムヤのうちにケムに巻かれているのです。上杉氏は平和資料館のHPでこう言っています。

>吉田証言は根拠のない嘘とは言えないものの、「時と場所」という歴史にとってもっとも重要な要素が欠落したものとして、歴史証言としては採用できない というのが私の結論である(*平和資料館より)

この論は一見してみるとまっとうな事を言っているように聞こえます。しかしよくよく考えてみれば上杉氏は「『時と場所』という歴史にとってもっとも重要な要素が欠落した証言」、つまり真偽もわからない無責任な証言を事実として世に広めた、という事になるのです。彼もまた散々吉田証言を利用しておきながら、デマだとわかったとたんに手の平を返し、ゴミのようにポイ捨てした人達の一人なのです。しかしその反面「ウソだとはわからない」といつまでも引き伸ばそうとする…立場がウヤムヤではっきりしません。ここまで来るとケムに巻いているとしか考えられません。極論を言えば「ゴマかしているだけ」なのです。
何より上杉氏が「根拠のない嘘とは言えない」と言うのなら、それを証明する根拠(つまり「立証」できる他の証言・書評)を提示していただきたいのです。僕らが追及しているのはまさにこの点なのです。

>韓国で数万人の従軍慰安婦が徴収されていますが済州島だけゼロと言うのはかえって不自然な気もしますがいかがでしょうか。

この記述から察するにおそらく「強制連行アリ派」関連の論文を見ているのだと思います。僕にはこの意味がイマイチよくわかりません。何も不自然な事はありませんよ。「済州島だけゼロ」というのは、済州島では「人狩り的強制連行」は無かった、ということではないのでしょうか。論点はあくまで「軍命令による強制連行の有無」なのですから


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