脱ゴーマニズム宣言裁判を楽しむ会議室
1998/04/04(03:35) from 202.224.128.227
作成者 : 六田みちこ(michirou@dix.or.jp)
「吉田証言」論争に、とりあえずの感想ですが。
大阪の「楽しむ会」のスタッフで、六田(ろくた)と言います。どうぞよろしく。

会議室はたびたびのぞいているのですが、なかなか書き込む余裕がなく(というよりみなさんの書き込みに圧倒されてすぐに議論に加われなかった・・・)、傍観していましたが、「吉田証言」についての議論の中で、印象に残ったことを少し。

あれくさんが、「吉田証言についての見解」へのレスで、

>読み方の違いだと思います。間違っているかもしれませんが、上杉さんは「矛盾しない書証があるぞ」ではなく「吉田証言の個々の事実と矛盾する書証は『ない』とおっしゃりたかったのではないでしょうか。

と書き込んでおられましたが、私もそう思います。
申し訳ありませんが、勉強不足なので詳しくつっこめないのですが、「吉田証言」のどこが事実で、どこが「つくり話」で、どこが他人の体験か、などを検証することは大切だという意見に同感です。それを本人が拒否している限り難しいとは思いますが。

で、小林氏の言うように、「慰安婦」の「人狩り強制連行」が韓国で信じられているのであれば、それは問題。何が問題かというと、いわゆる「強制連行」(暴力的に連れて行かれるイメージ)にこだわることで、「慰安所」での性暴力や、戦後のこころと体の傷が見えなくなることです。それは韓国でも日本でも同じだと思います。

私は、吉田証言の「強制連行」にこだわるより、いま生きているおばあさんたちの方が大事です。
その人たちが、ようやく語れるようになった体験を、生きている間に検証し、継承していくことが、今問われていることだと思います。
戦後一切語れなかった体験をようやく語れるようになったのは、「慰安婦」とされたことが決して恥ずかしいことではないという認識が社会にできつつあることもひとつの要因。その女性たちの数はわかりませんが、かなりの数になるのではないでしょうか。これらの証言を積み重ね、検証していけば、「慰安婦」制度の全体像も見えるし、今ある程度見えてきたのではないかと思います。

(こう書いているからといって、私は「慰安婦」のおばあさんだけを特別に扱っているわけではなく、もちろん、自分の国のおじいさん、おばあさんも大事だし、戦争を体験している人はみんな、多かれ少なかれ、こころと体に傷を負っていることもわかっているつもりです・・・)

悟のぱぱさんは、吉田証言が事実であるとすると、「日本はとんでもない性犯罪国家であり、当然謝罪しなければいけない」と書かれていましたが、私は吉田証言が事実であろうとなかろうと、「日本はとんでもない性犯罪国家」だと思います。それは、数多くの元「慰安婦」の証言から明らかです。
韓国、台湾、フィリピン、インドネシア、中国・・・それぞれの国の政治状況によるけれども、着実に検証されている証言は信頼性が高いと思います。

小林氏は吉田証言がウソであれば、「なんだどこの国の軍隊にもあった下半身の問題にすぎんじゃないか」と書いていましたが、(新ゴー宣第55章) 
吉田証言がウソであるかどうかにかかわらず、私もそう思います。
でも、その「なんだ」と思ってしまう感覚が、性暴力への認識が甘いよなぁと自分自身思っています。

まぁ、これから戦争が始まるという実感はないけれど、平時の今でさえ、強姦、痴漢、マスコミ等の性暴力が日常茶飯事の社会。性暴力に対する感覚が麻痺します。

「男の性欲は抑えられない」「女だってカラダを売ってるじゃないか」などなど、性に関する議論も奥深いものがありますが、とりあえず、今日はこのへんで。


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