脱ゴーマニズム宣言裁判を楽しむ会議室
1998/04/16(02:52) from 202.211.65.184
作成者 :悟のぱぱ(ymaeda@ps.inforyoma.or.jp)
Re: 軍命令の存在について
上杉さん、お久しぶりです。
上杉さんの投稿、書き直されてますね。
ここのスクリプトはレスが付いたときにはメールで内容を知らせてくれますので、あなたが削除した前の投稿も私は読んでるんですが。
で、それに基づいてお返事を書いていたところ、内容がだいぶ変わった投稿に書き直されていました。
その内容の変化も腑に落ちないので、その辺も含めてレスをさせていただきます。

>つまり、証言も含めて証拠であるというのが悟のぱぱさんの真意であるとされた上で、>このようにご自身の表現の足りなかったところを詫びる態度を拝見し、嬉しくなったのです。もしかしたら話せば通じあえるかもしれない・・という期待が生まれました。

それは、私はずっと思っておりましたし、いまでも思っています。
また、自分の間違いや、過ち、足りなさは、気が付けば反省し、謝罪するのは当たり前だと思っています。
上杉さんは今までは私とは通じ合えないと思ってたんでしょうか?
それはむしろ、ちょっと心外ですね(笑)。
でも、通じ合えるかもしれないと考えてくださったことは素直にありがたく思います。通じ合えるためにも、礼を失さない範囲で遠慮なく行きますので、今後ともよろしくお願いします。

>その点では、先回の悟のぱぱさんの書き込みの「・・歪曲しないでください(笑)」の箇所を、私も「少し苦しそう(?)に笑っておられましたが・・」と、茶化し気味に書いたことを、ここにお詫びいたします。

いえいえ。この点でお詫びをしていただく必要はあんまりないんで...。

>なお、敢えて述べさせていただくならば、「(笑)」などの表現は、相手を嘲笑したとも、自嘲したとも、あるいは苦笑い、てれ笑い、誤魔化し笑いと、何とでも取れる表現ですので、誤解や相互不信を作らないために、使われないのがよいと思います。

私が「歪曲しないでください(笑)」という表現をしたのは、文章だけを読んだときに詰問調に見えるのを緩和するために使ったものです。(上の心外ですね(笑)もそうです。)しかし、使わない方がよいとのご忠告どおり、今後、上杉さんとの議論中は使わないように致します。

>----------------------------------------------------------------------------
>| 悟のぱぱさんは「小林よしのりのしたかったことは」と、「彼はそんな人ではない」とか、彼になり代わって弁護していることです。「小林君はこんな人だ」という思い込みが強すぎはしないでしょうか?
>----------------------------------------------------------------------------

> 貴方は、上のように私の文を引用をし、以下のように抗議しておられますーー

>>これこれこれこれ、(中略)私は一言も「彼はそんな人ではない」とは言っておりませんし、そういう捉え方をされる表現をしたこともありません。これは単なるあなたの思いこみではありませんか?

> ところが、上記の枠で囲った私の書き込み部分の全文は、以下のようになっていますーー

>----------------------------------------------------------------------------
>| スグルさんは「よしりんがそんなズサンな論拠で話を進めるわけがありません」と書き、悟のぱぱさんは「小林よしのりのしたかったことは」と、「彼はそんな人はない」とか、彼になり代わって弁護していることです。「小林君はこんな人だ」という思い込みが強すぎはしないでしょうか?
>----------------------------------------------------------------------------

> つまり、スグルさんの発言は:「よしりんがそんなズサンな論拠で話を進めるわけがありません」「彼はそんな人ではない」
>悟のぱぱさんの発言は:「小林よしのりのしたかったことは」”他人になり代わって弁護している”

>という対応関係にある文章なのです。たしかに貴方は「そんな人ではない」などとは書いていませんし、同時に私もそのように貴方が書いたとは主張していないのです。これは誤読ですし、引用も不正確ではないでしょうか? ただ、私の文章が大変に稚拙で、貴方のおっしゃるような誤解を生む可能性は、たしかにありました。

これは添削させてもらいますが、どう考えてもあなたの書き方に問題があると思いますよ。
上の文では、「と、」とか「とか、」の使い方も適切ではなく、そのせいもあって発言と発言者の対応関係が曖昧ですので、引用が不正確と言われても、私は、前半分はスグルさんへの指摘と解しましたので、引用を略したまでのことです。それと、スグルさんにしても、「彼はそんな人ではない」と発言してはいませんね。その台詞自体はあなたが作られたものです。
で、あなたの解説の通りの文章は、私なら、

スグルさんは「よしりんがそんなズサンな論拠で話を進めるわけがありません」と書いて「彼はそんな人ではない」という意味の主張をされ、悟のぱぱさんは、「小林よしのりがしたかったことは」と、彼になり代わって弁護しています。「小林君はこんな人だ」という思い込みが強すぎはしないでしょうか?

と書きます。ちなみに「これは誤読ですし、引用も不正確ではないでしょうか?」の部分は前回の投稿にはありませんでしたね。この一文を追加してくださいましたので、敢えて反論させていただきました。(この部分の追加がなかったらこんなこと書かなかったんだけど。)

>この点のご指摘が先にあったとき、いつかゆっくり私の文章を冷静に読み返していただければ、自然と気付いていただけるだろうと考え、敢えて放置しました。でも、それによって傷付いておられたのですね。私の文章力の不足をおゆるしください。

傷ついているのではなく、あなたの議論への姿勢に疑問があるという事を申し上げたのです。それと、「敢えて放置」する意味というのも全く不明です。一言、誤解ですよと言えば良いだけのことを、無視し続けたのですからね。その結論が、「あなたの誤読です」というのですから、ちょっと私としては腑に落ちません。

>それと、私としては、スグルさんと一緒にお二人を批判したために紛らわしくなったことも反省しました。以後は、なるべく個人宛の書き込みとし、ごっちゃにならないように心掛けてきたつもりです。そのことはまた、一人一人が違うということを明確にする意味でも大切だと考えています。

では、我々は一様に小林よしのりの被洗脳者でないということは認めてくれたのでしょうか?あなたの誤解は、小林よしのりに同意するものは洗脳されてる者だという先入観を持っていることです。あなたがお認めになられたように我々の考えは一人一人が違う、それは当たり前のことです。今後は「漫画に洗脳されてる」などと安直に主張しないでくださいね。

さらに、今回の投稿では、前回の投稿にはあった、

>>それと、これは、上杉さんのスタンスに関しての疑問なのですが、まず、こばさんのご発言をもう一度お読みになってくださいませんか?議論の第三者、なおかつ慰安婦に対して同情的な立場の方の視点からあなたが、(中略)『自分だけを正義の高みにおいている胡散臭い人』といえばいいでしょうか。」と見られているというのを真摯に受け止めて下さい。

>とおっしやっています。私は真摯に受け止めているつもりです。そして、もし私の発言をそのように感じられたとしたら、私の不徳のいたすところです。

という部分が削除されていますが、その意図はなんでしょうか?真摯に受け取るのをお止めになったんですか?

>>これらの証言の中で、軍命令として強制連行が証明されているものはありますか。

> 「軍命令として強制連行が証明されているもの」という意味が少し不明です。フィリピンや中国での行為は、軍によって直接におこなわれたものです。したがってその責任は、無条件に日本の国に帰属します。たとえそれが統制違反によるものであっても、ですーーこれについて、さらに説明が必要でしょうか?

統制違反は犯罪として罰せられてますよね。良く引き合いに出されるスマラン事件の関係者も当然罰せられているし、慰安所は軍の命令で閉鎖されている。これは、むしろ、軍が終戦間際になっても強制連行を容認などしていなかったという事を示すものではないでしょうか?
そして、当時行われた個人の犯罪行為も全て無条件に軍の責任であるという主張は、法的にも問題外でしょうが、それ以上に、当事者意識の欠如ではないでしょうか?
例えば、自分の身を一兵士に置いてみてください。私が戦場で敵地の女性に暴行を加えたとしましょう。(しないとは思いますが、戦場に出たことがないので断言など出来ません。)私はそれを全て軍の責任だ!とは言わないでしょう。それはあくまでも自分の罪なのです。罪を軍に転嫁すれば、罪の意識をいくらかでも和らげることは出来るでしょうが、それは、私自身としては、非常に卑怯な行為で、そんな事を言ったら自分を許せないと思います。
軍隊内部の個人或いは一部の集団が軍規を逸脱して犯した罪も全て軍の犯した罪であると主張する人は、ご自分が軍隊においてその罪を犯したときにもそう主張出来るでしょうか?もし、そう主張できると答える人がいれば、私はその人を軽蔑するでしょうし、そうできないのならば、結局そういう立場に自分の置いて考えていないという事です。

「自分だけを正義の高みにおいている」と上杉さんのことを表現したこばさんのお言葉を思い出してください。

>あるいはご質問の趣旨が、「軍上層部の指令はあるのか?」というものであるとすれば、中国での鈴木陸軍中将の命令もそうですし、

「鈴木陸軍中将の命令」というのは、持ち出さない方がよいと思いますが.....。スグルさんもご指摘の通り、中国の戦犯管理所で何年も拘束されて書かされたものですよね。「検証が必要」なのではないですか?それを抜きに証言としていきなり有効になるものでしょうか?吉田証言の際には、秦教授の調査は疑問がある、名乗り出ることを押しつぶす周囲の圧力が明確に存在していたからだ、というスタンスですね。とすれば、鈴木陸軍中将の場合は、「供述を強要する圧力が明確に存在していた」のではないですか?それをいきなり証拠として取り上げることはかなり軽率な行為のように思えます。(最低限、疑問があるというスタンスは必要でしょう)もっと突っ込んだ言い方をさせて貰えば、明らかなダブルスタンダードではないでしょうか?
さらに言えば、「対立する証言以外は、矛盾する書証、証言がない」吉田証言、戦犯管理所で拘束されて書かされた鈴木供述書、このようなものしか、軍の命令による強制連行の証拠(書証、証言含めて)はないのでしょうか?

それ以外の上杉さんがお挙げになった書証、証言は、一応目にしたことがありますし、『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』も読みました。結論としては、植民地での強制連行は、吉見教授もお認めになられたように現在のところは、確認できていない。占領地ではあったというが、前述のスマラン事件のように、軍規違反の犯罪で、公になったら処罰されていた。ということになりませんか?

それにしても、どうしても納得できないのが、吉田証言です。「対立する証言以外は、矛盾する書証、証言がない」というのが、どうして根拠があると言えるのかさっぱり分からないんです。これは歴史学的なスタンスとはとても思えません。
しかも、ご自分でも矛盾する傍証を挙げておられます。

>ただ問題は植民地であり、交戦地に多く見られるこうしたむき出しの暴力を使わなくても、行政や警察の力を借りて、心理的誘導や圧迫などで強制することが可能な支配機構がありました。済州島を含む今の韓国や台湾はこれにあたります。

これならなおさら、済州島で、暴力による強制連行の必然性などないではないですか。
吉田証言は、「本人もごまかしがあることを認め、状況的にもそんなことする必要はなかったが、対立する証言以外は、矛盾する書証、証言がないので、根拠のないウソではない」となります。うーん。こうなると、もはや、根拠はない!と断言するべきものではないでしょうか?

反論をお待ちしています。あまりお仕事に支障のない範囲で


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