ルパン4世さん、お返事ありがとうございます。ツリーが長くなりそうなので新規に投稿させていただきます。
私のレスが遅れて申し訳ありませんでした。貧乏暇ナシのサラリーマンですが、かならず何らかのレスをしますのでご理解下さるようお願いします。さて、ルパン4世さんの反論の要旨は”悪事が明白なことを書類等の証拠になる形で残すわけはない”ということですね。
私のサラリーマンとしての常識では”悪事を組織として多数の人間に行わせる場合は、明白な命令書が必要だ”です。
長くなりますがお付き合いを。
引用開始
貴方は、モノ一つ買うだけでもこんなに書類が残るのだ、とおっしゃいますが、それは「トラブル防止」のためではないでしょうか。後々、払った、払わないの揉め事が発生した場合、これらの書類が大きな意味を持ちます。
引用終了
こんなに書類を残す理由ですが、実は身内(社員)の不正を防止する意味が大きいのです。つまり購入した機材を横領したり、業者に賄賂を要求したり、架空の伝票を発行したりして、会社に不当な損害を与えないためなのです。
会社とは不思議な組織で、関係(血縁)、性別、年齢、思想、宗教、善悪などがばらばらな人間を、目的のために多数集めて活動しています。したがって会社は我々社員が不正(性悪説ですね)をする可能性がある、と考えて運営のシステムを構築しているのです。
これらはルパン4世さんがおっしゃる「トラブル防止」や「払った、払わないの揉め事」ですね。
引用開始
ところが、旧日本軍がそんな意味を持たしちゃったらそれこそ大問題になります。一体何人の首が飛ぶか分かりません。
引用開始
これは”誰が何を”大問題にするか?の考察が必要です。まさか敗戦後に”戦勝国や占領国が強制連行の責任を”追及することを想定していたわけではないですよね。
つまり大問題にするのは”国家や軍が組織を維持するシステムを”失うことと理解しました。で、責任者の首が飛ぶことになるわけですね。
引用開始
そうした手はずは現場に任されるだろう。「だから、強制連行もやむを得ない」程度の命令しか出されなかったはずだ。
そして、その命令も、口頭はあっても、文書になることはまずない。
引用終了
それではここで、口頭命令で強制連行の命令が末端の兵士に伝えられる状況を想像してみて下さい。
私も想像してみました。
1.兵士達は命令を伝達ミス、誤解、記憶違いにより様々に解釈する。
2.従って強制連行や業者への引渡し方法も個々の兵士の判断に依存することになる。
3.強制連行した女性を業者などに売り飛ばして、利益を得る兵士が出現する。
4.同様の行動を取る人間が続出する。
5.被占領地での対日感情が悪化する。
6.軍としては占領政策上、放置できないので取り締まる。
7.しかし、逮捕された兵士は”私は命令を遂行しただけです”と開き直る。
ここで兵士の不正を取り締まる根拠は”刑法(二二四〜二二九条)”でしょうか?しかし強制連行の命令が出ていますよね。唯一、業者との金銭の授受だけになりそうですが、それこそが証拠を探すのが難しい。そして取り締りは組織としての整合性を失うことになってしまいます。
後は”言った!!言わない!!”の不毛な議論(私もよくありますが)にしかならないでしょう。つまり制度の不備(口頭伝達等の手段)はそれを食い物にする人間が出現して、組織に不利益をもたらすことになります。
ある意味では軍は究極の官僚組織ですから、彼らの通達が口頭とはどうしても信じられません。
引用開始
では、口頭だけで慰安婦を集めることは可能なのか。僕は可能だと思います。「脱ゴーマニズム宣言」の39ページに載っていることが事実だとすると話は簡単です。持ってらっしゃらない方のために要約しますと、上層部で決めた事柄のうち、米軍の目に触れられると困るものは自民党の奥野誠亮氏を始めとする4人が地域を分担して各地に口頭で伝えた……という内容です。この4人が口をつぐんでいる、と考えると現実性はグッと増します。これなら一応辻褄が合うような気がするのですが如何でしょうか。
引用終了
あ!!昨今の官僚の問題で、文章によらない口頭の通達がありましたね。ただし今回のキーワードは”悪事を組織として多数の人間に行わせる場合”です。
私は「脱ゴーマニズム宣言」を持っていないので何とも言えないのですがキーワードに合っていますか?
強制連行につながると思われる資料をもとにした議論は、様々な場所で試みられているようですが、合意に達する例はあまり無いみたいですね。
そこで私はサラリーマンの立場から、軍組織が行う強制連行の非合理性を考えてみたいと思います。しつこいですが土日しか休みがないので、資料の収集に支障がある(防衛庁図書館は平日開館)のですが、まあのんびりお付き合い下さい。