細菌は結構しぶとい…………か?


投稿番号:12644 (2000/09/09 16:50)
投稿者:萩原高徳(駆け出し細菌兵器マニア)
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内容

>細菌は胞子の状態で休眠状態になってしまえば、熱や乾燥に相当強いのです。
>炭疸菌の胞芽は50年経ってもその活性を失いません。
>(ナウ鹿の巨神兵みたいなものなのでしょうか。)

>http://www.shiga-med.ac.jp/IEA/zoonosis/zoonosis79.html
>http://hayato.med.osaka-u.ac.jp/index/vet-j/zoonosis-j/69.html
>http://tag.ahs.kitasato-u.ac.jp/tag-wada/noframe/l096.htm
-------------- 以上 駆け出し化学屋さん(投稿番号:12638)より引用 --------------

 いやー、キツイですね。一本取られました。カガクヤバッハさんのおっしゃる通りです。

 ただ、数多くの細菌の中で、spore(芽胞)を形成するのは、このBacillus属とClostridium属(破傷風菌など)だけです。いわば、特殊能力を持った例外です。とは言っても、炭疽菌のsporeも、100度で10分間の加熱でほぼ死滅しますが。

 731部隊が研究していた細菌には、ペスト菌、コレラ菌、チフス菌、赤痢菌、結核菌がありますが、これらは放置したら数日から数週間で死滅します。(結核菌だけは条件さえ良ければ、数ヶ月生きるかもしれませんが。) 結核菌とペスト菌は日光にも弱いので、太陽光に当たったらイチコロです。

 ある種のビールスとリケッチャも研究していたようですが、通常これらは宿主細胞が必要だったり、室温では失活したりしますので、やっぱり放置したら死滅無毒化します。

 ですが、731部隊は炭疽菌も研究していましたので、それらが栄養型のままではなくsporeを形成していれば、平房の地中?で未だに毒性を失っていないかもしれません。くわばら、くわばら。でも、まあ、施設や資材が燃やされた時、anthracisのsporeといえども、その熱で死滅したでしょうけど。


……などと単なる素人が偉そうなコトを言ってると、そのうち本職で細胞を扱っているセンセ(元○科医先生)が出て来て、厳しく突っ込まれそうでこわひ。(笑)


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