ゴミ論文をいくら書いても点数はあげられない


投稿番号:12687 (2000/09/13 14:11)
投稿者:サンドウィッチ(&新宿戸山の件)
mail:sandwitch@mail.goo.ne.jp
http://www.t3.rim.or.jp/~jinkotsu/


内容

こんにちは。

さてと、まずは則巻さんに苦言を。
「煙幕」でも「膨らまし粉」でも名称はなんでもいいが、『論点ずらし』はもう止めなさい。ピントはずれで、論拠も示すことができないゴミ論文をいくら書いても点数はあげられない。論点を明示して反論することもできないとは情けない話だぞ。

と、こんなことばかり書いていてはそれこそ「資源の無駄」になってしまう。(笑)そこで情報提供のお話を。そうそう、誰かサンはこの話にダボハゼのように食いつかないように。宿題は別にありますよ。

で、新宿は戸山の人骨の話です。
則巻さんの一方的な投稿では、さもこの人骨が生体実験の証拠であることが証明されたかのような印象を与えておりますので、その反証を挙げておきます。

まず、この人骨をもって「生体実験の証拠」とするのは、非常に難しいでしょう。地中に50年から100年(鑑定結果による)も埋められていた骨から、それが死の直前に受けた傷か死後に受けたものかを判定することは科学的に不可能です。にもかかわらず、それが証明されたかのような先の投稿は、あまりに一方的でしょう。そういえば、

>僕も論文かいてて思うけど、あほな学者ほど自分にいいように引用して批判を加える。

と言ってた人がいた。(笑)

で、成り行き上、サンドウィッチが反証を上げます。これはあくまでも、カウンターバランスとしてのものです。私の立場は「わからない」というものですから、その点、お間違いなきように。この反証資料は、常石敬一神奈川大学教授の著作や、会のHPの資料より構成しています。ご存知のように、氏は七三一部隊の犯罪糾明派であり、新宿の人骨に関しては「人骨問題を究明する会」の代表でもある方です。

1. 保存状態の差による二種類の人骨問題の人骨を調べてみると、その中には「数多くの保存状態が悪いもの」と、「保存状態が良いもの」の二種に分類できました。同じように50年から100年も地中に埋められながら、どうしてこのような差が出たのでしょうか。

(1)保存状態の悪い人骨
  まず、保存状態の悪い人骨についてです。常石氏は「多くの骨はそこに捨てられたと考えるべき」と書いています。人骨が出た場所は、陸軍第一病院跡地でもあることは既に書きました。で、そこで衛生兵として働いていた方の証言を要約します。

『処置室は中国から帰ってきた凍傷患者であふれていた。兵隊は症状がひどければその部分を切断されたという。それは悲惨な光景だったと彼は回想している。』(「七三一部隊」常石敬一著)

次に、もう一人この場所で働いていた女性の証言です。

『埋められた骨の由来は、戦争で傷を負って、足を取ったり手を取ったりしたものや、障害者の全身標本などもあった。』(人骨問題を究明する会)

(2)保存状態の良い人骨
  では、保存状態のよい骨とは何だったのでしょうか。これは、各位一致して陸軍軍医学校の標本であったとしています。私もそう考えます。馬場悠男 国立科学博物館人類学研究部長によれば、

① 発見された人骨の中には、「医学用の骨格標本」が残っていた。
② 骨の状況だけでは、正規の手続きを経た解剖や手術実験が行なわれた場合と、生きている人を無理矢理実験してしまった場合との区別は非常につきにくい。
③ 骨から(日本人と他の黄色人種との)区別を確実に見分けることは難しい。ただし、将来は判る可能性はある。

と、しごく妥当な見解を述べておられます。

3.厚生省の調査

次に、厚生省による軍医学校の関係者からのアンケート調査の回答です。
郵送による質問に対する当時の関係者の答えです。

(1)旧陸軍軍医学校病理学教室には、教材として相当多数の医学標本が保管されていたので、その骨ではないか。(14通)
(2)戦場に遺棄されている多数の戦死体の中から、主として頭部戦傷例を選別し標本として、持ち帰ったものと聞いている。(5通)
(3)軍医学生の解剖演習に参加した。ただし、この死体がどこで調達され、終わった後どのように扱われたかは全く知らない。(3通)
(4)軍陣病理学教官より「研究には戦死体が必要であるが、その入手は甚だ困難である。所官は、これより戦場に赴くが、機会をとらえて戦死体を軍医学校に送ってもらいたい。」と卒業があるごとに頼んでいたので送った者があったかも知れません。(1通)

軍医学校出の医者が、銃創を見たことがありません、では仕事にならないでしょう。現在でも、医学部には多くの標本が存在します。また、解剖演習は必須科目です。私の友人はロボットを専攻しましたが、教授に命ぜられて医学部から研究に必要な部位を貰い受けておりました。

以上、カウンターバランスの為の資料です。

では。