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A View of Ruth-Meral Baruchowicz (profile)
両親が私のことを愛していないというのはもう随分昔から分かっていたことだった.Meral 叔母さんと一緒にいたかったが,彼女も結婚して子供がいるし,私ももうどうでもよくなってきた.会えたら嬉しいし,彼女も歓迎してくれるかも知れないが…Belle が継母になってからもう苦痛の日々だ.彼女は特にいじめるとか言う訳でもないが,腹違いの弟達や妹達の方を愛しているのは明らかだし,それはすなわち,腹違いの弟妹達は私と違って十分に愛されているということだ.それに,あんな事されて許せだなんて,虫が良過ぎる.許さない.
A View of Naomi Klausner (profile)
Ruth の教育は完全な失敗だ.私が彼女を突き飛ばした一件のせいもあって躾だけで手一杯,それ以上は何も出来なかった.
彼女は皆と上手くやっていけないまま皆を憎んでいる.
誰にも止める事は出来ないようだ.Naomi Klausner (profile)
[Hadassah Klein]: ねえ,何故 Ruth を party に行かせないの? [Naomi Klausner]: Ruth がそれを望まないからよ. [Hadassah Klein]: Ruth も,もうそろそろ友達と騒いだりしてもいい年頃のはずよ. [Naomi Klausner]: 彼女は自分のやりたいようにやっているわ. [Hadassah Klein]: それで Ruth が付き合っている友達は,左翼やらフランス人やらアラブ人やら変なのばかりだそうじゃない?! [Naomi Klausner]: 行かせようと色々努力しているけど,Ruth に全くその気がないから絶望的なの. [Hadassah Klein]: 貴方が何かおかしな事を吹き込んだんじゃないでしょうねえ? [Naomi Klausner]: それはないわ.私が結婚する前からそんな感じでどう仕様もなかったくらいよ. [Hadassah Klein]: 何とかしようと思わなかったの? [Naomi Klausner]: 躾だけで手一杯よ.叔母の言う事だったら大体聴くけど,私が何を言っても全くと言って良い程聴かない位. [Hadassah Klein]: [Naomi Klausner]: Lisa Klein (profile)
Lisa Klein は,Ruth-Meral の部屋に来る.
[Lisa Klein]: ねえ,Ruth ,兵役はどうする? [Ruth-Meral]: なぜ私にそんな事訊くのよ? [Lisa Klein]: なぜって,私は8200部隊にしようかと思っているのだけど,レーダー手とかもいいかなとか思ったりしていて,それで… [Ruth-Meral]: そういう事は学校の友達とでも相談しなさいよ. [Lisa Klein]: 貴方はどうするのか知りたいの. [Ruth-Meral]: 行かない積もりよ. [Lisa Klein]: 行かないって,volunteer で代替する積もり? [Ruth-Meral]: いいえ. [Lisa Klein]: 外国旅行をするとか? [Ruth-Meral]: Paris に戻る,それだけよ.IDF には入らない.代替の社会奉仕もしない.せいぜいフランス軍に入るだけ. [Lisa Klein]: そんなにフランスがいい訳?! [Ruth-Meral]: いいえ,分からないわ.でも,どんなに酷い目に遭っても Paris が故郷だという気持ちにはなれるけど,ここが故郷だとはどうしても思えない. [Lisa Klein]: Joseph Raphaelo 転入初日
Lisa Klein (profile)
Joseph Raphaelo は,前の学校で先生と悶着があり,高校を移って来た.そこへ,彼と同じく飛び級して同学年になっている Lisa Klein が来る.
[Lisa Klein]: Shalom aleichem, 貴方,Joseph Raphaelo? [Joseph Raphaelo]: そうさ. [Lisa Klein]: 貴方のことは色々噂で聞いているわ. ねえ,どう思う?差別はいけませんとか言われているけど,私はアラブ人とは付き合わない積もりなの.混血児とも.友達にならなってもいいけど.
[Joseph Raphaelo]: そうなの?別にいいんじゃない. [Lisa Klein]: ああ…私は Lisa Klein よ.本名の Elisabeth Hanah Baruchowicz Klein を縮めて Lisa Klein .Lisa って呼んで… [Uri Joel]: やあ,Joseph!今日移ってきたのかい? [Joseph Raphaelo]: ああ,そうさ.一悶着あってね. [Uri Joel]: ああ,聞いたよ.酷いもんだね.やあ,もう仲良くなったらしいね. [Lisa Klein]: 彼がこんなに handsome だなんて知らなかったわ,Uri . [Joseph Raphaelo]: 知り合いなのかい? [Uri Joel]: 友達の友達といったところさ.じゃあ… Lisa Klein (profile)
Lisa Klein は,Joseph Raphaelo の部屋を訪れる.
[Lisa Klein]: Shalom ,Joseph! [Joseph Raphaelo]: Wow ,やあ,Lisa! [Judith Raphaelo]: あら,誰れが来たの?! [Joseph Raphaelo]: ああ,学校の友達さ… [Judith Raphaelo]: あら,もう友達が出来たの? [Lisa Klein]: ああ,お邪魔します. [Judith Raphaelo]: いらっしゃい. [Lisa Klein]: どうも,小母様.貴方のお母さん? [Joseph Raphaelo]: ああ,そうさ… [Lisa Klein]: 私,Lisa Klein よ.本名の Elisabeth Hanah Baruchowicz Klein を縮めて Lisa Klein と言うの. [Judith Raphaelo]: そうなの…どこかで見た顔ね? [Lisa Klein]: ええ,よく言われます.Model ですから.Cable TV の drama にも出ていますし… [Joseph Raphaelo]: よくここが分かったね? [Lisa Klein]: Uri Joel に訊いたの. [Judith Raphaelo]: 彼と知り合いなの? [Lisa Klein]: ええ.学校で時々顔を合わせますから. [Judith Raphaelo]: そうなの… [Joseph Raphaelo]: [Judith Raphaelo]: [Lisa Klein]: [Joseph Raphaelo]: [Judith Raphaelo]:
Tel Aviv 大学の図書館で…
Ruth-Meral (profile)
Joseph Raphaelo は調べ物があって,Tel Aviv 大学の図書館に来る.めぼしい本を書棚から取って行き,table の方に行こうとすると,Ruth-Meral がぶつかって来る.
[Joseph Raphaelo]: ねえ…大丈夫?(手を差し伸べる) [Ruth-Meral]: (その手を支えに立ち上がる.)ええ…平気よ.御免なさい.ぼんやりしていたわ. [Joseph Raphaelo]: 僕も全然気がつかなかったよ.(本を拾い始める.) [Ruth-Meral]: (手伝う.)ここの学生? [Joseph Raphaelo]: まさか!そこまで行ってないよ.高校生さ.(同時に立ち上がる.そして彼女を見つめる.) [Ruth-Meral]: ねえ…どうかした… [Joseph Raphaelo]: 綺麗だなって思ってさ.天使みたい. [Ruth-Meral]: 私があまり言われたくない言葉の一つよ. [Joseph Raphaelo]: 随分とひねくれてるね? [Ruth-Meral]: そうかしら?ちょっと綺麗だからって人を天使だなんて言う方が余程どうかしているように思えるけど. [Joseph Raphaelo]: そうかなあ? [Ruth-Meral]: 私は天使になんかなれやしないわ.そのふりさえもね. [Joseph Raphaelo]: ええと,ところで名前は… [Ruth-Meral]: Ruth-Meral よ. [Joseph Raphaelo]: 僕は Joseph ,Joseph Raphaelo だ.君も,アラブ人男性とユダヤ人女性の混血? [Ruth-Meral]: いえ,私はその逆. [Joseph Raphaelo]: そうなの?随分と珍しくないかい? [Ruth-Meral]: 言っても殆ど誰も信じないわ.親戚さえもね. [Joseph Raphaelo]: 親戚さえも? [Ruth-Meral]: 何も知らない上に,思い込みのせいで何を言っても分からないって訳. [Joseph Raphaelo]: 僕だって,俄かには信じられないよ. [Ruth-Meral]: あまりないから?確率は低くても起こる時には起こるものよ. [Joseph Raphaelo]: まあ,そうだけどさ.ところで,君…今幾つなの? [Ruth-Meral]: 16 よ.貴方は? [Joseph Raphaelo]: 僕もさ. [Ruth-Meral]: [Joseph Raphaelo]: Lisa Klein (profile)
[Lisa Klein]: ねえ,まだ boy friend いないの? [Ruth-Meral]: 貴方には関係のないことよ. [Lisa Klein]: 誰かに紹介してもらったら?Nathaniel とかに… [Ruth-Meral]: 御免だわ. [Lisa Klein]: 私が誰か紹介してもいいのよ.気に食わないみたいだけど. [Ruth-Meral]: 気に食わないわ. [Lisa Klein]: ねえ,なぜ私の事が嫌いなの? [Ruth-Meral]: 何も知らないくせに私のやる事する事口出ししないで欲しいわ. [Lisa Klein]: 何もですって?一体何を知らないと言いたい訳? [Ruth-Meral]: 言って何が分かると言うのよ? [Lisa Klein]: 言いもしないで? [Ruth-Meral]: パパもママも愛してくれない,ママが死んでせいせいしたと言ったって,貴方は全然理解出来なかった… [Lisa Klein]: 当然でしょう?そんな事誰に理解出来ると言うのよ?!何かの間違いに決まっているわよ. [Ruth-Meral]: Belle がいなくなればせいせいすると言ったのだって理解出来なかった… [Lisa Klein]: それは,貴方が誤解しているだけでしょう?彼女がどうして貴方を突き飛ばしたりするのよ? [Ruth-Meral]: 私がアラブ人(女性)と混血だから… [Lisa Klein]: 何かの間違いじゃないの?! [Ruth-Meral]: ほら,分からない… [Lisa Klein]: [Ruth-Meral]: Joseph Raphaelo (profile)
[Aharon Jericco]: よお,Joseph,高校はどうだ?! [Joseph Raphaelo]: ああ,いいよ.友達も出来たし. [Aharon Jericco]: そうか?それは良かったなあ…あれ,おい,お前,何を見ているんだ? [Joseph Raphaelo]: ああ,Talk Show さ. [Aharon Jericco]: お前,こういうのを見るのは嫌いじゃなかったのか? [Joseph Raphaelo]: まあね…高校で知り合った女友達が出るとか言うので,ちょっと興味が湧いてね… [Aharon Jericco]: 女友達? [Joseph Raphaelo]: ただの友達さ.学校で一緒にいる事は多いけど,そんなんじゃないって… [Aharon Jericco]: そうか,で,彼女はどこにいるんだ? [Joseph Raphaelo]: 彼女さ. [Aharon Jericco]: Wow ! Lisa Klein か?! [Joseph Raphaelo]: そんなに有名なのかい? [Aharon Jericco]: 結構有名だぜ…そう言えば,お前が出て行った先の高校だったなあ…
[司会]: じゃあ,次の質問.今,好きな男の子はいるのですかだって…どう? [Lisa Klein]: ええ,いるわ.大好きな子が一人. [司会]: それはどんな子なのかなあ?Drama の共演者? [Lisa Klein]: いいえ,違うわ.高校の classmate よ.いつも一緒に組んだりする… [Aharon Jericco]: へえ,drama の共演者と付き合っているのだと思っていた.高校の classmate って誰のことなんだい? [Joseph Raphaelo]: 知らない. [Aharon Jericco]: そこまで親しくない… [Joseph Raphaelo]: そうみたい…僕にとって学校の友達と言ったら,彼女と Uri Joel 位なんだけど,彼女には違うのかもね. [Aharon Jericco]: ふうん,お前だなんてことはないのか? [Joseph Raphaelo]: まさか!僕が何も言わない初っ端から,混血児とは付き合う気がないんだと言われたよ. [Aharon Jericco]: じゃあ,問題外だな.うん. Joseph Raphaelo (profile)
[Uriel Meyerhof]: よお,Joseph ,おはよう.お前,Lisa Klein と付き合っているんだってな?! [Joseph Raphaelo]: 誰がそんな事言ったのさ?!彼女はただの友達だよ. [Uriel Meyerhof]: おい,昨日の talk show は見ていないのか? [Joseph Raphaelo]: 見たけど,それがどうしたと言うのさ?! [Uriel Meyerhof]: 彼女はお前の事が好きだと言ってたぞ! [Joseph Raphaelo]: まさか,他の誰かと間違えているんじゃないのか? [Uriel Meyerhof]: お前以外に,いつも事ある毎に partner になっている奴がいるか? [Joseph Raphaelo]: 知らないよ!何れにしろ,僕のことを指してそういうなんて全然信じられない… [Uriel Meyerhof]: (相手が何か言おうとしているのも気付かずポンと強く背中を打つ.)おいおい,お前,もっと自信持てよ! [Joseph Raphaelo]: お…ちょっと…待…て… Date
Joseph Raphaelo (profile)
[Joseph Raphaelo]: 遅れて御免.宿題が思ったより手間取ってしまって. [Ruth-Meral]: 私も今来たばかりよ.レポートに手間取ってたの. [Joseph Raphaelo]: そうなんだ.大変だね.どんなレポート? [Ruth-Meral]: 微分幾何学よ.少し難し過ぎたみたい. [Joseph Raphaelo]: でも何とか解けた? [Ruth-Meral]: まあ,何とか.3年生の授業はさすがに基礎がないときついわ. [Joseph Raphaelo]: 本当に頭がいいんだね. [Ruth-Meral]: ねえ,貴方の宿題はどんなやつだったの? [Joseph Raphaelo]: フランス語で自由なテーマで序論・本論・結論式の論説文を書けというやつさ. [Ruth-Meral]: 余程難しいテーマを選んだのね? [Joseph Raphaelo]: いや,フランス語力がちょっとついていかなくて.前の高校ではアラビア語とドイツ語をとっていたのだけど,こっちでは,ドイツ語がなくて仕方なくフランス語をとったから. [Ruth-Meral]: そうなの?私が手伝ってあげても良かったのに. [Joseph Raphaelo]: フランス語をやっていたの? [Ruth-Meral]: フランス人学校にいたの.他の学校だと皆と上手くやれなくて… [Joseph Raphaelo]: そうなんだ? [Ruth-Meral]: [Joseph Raphaelo]: [Ruth-Meral]: Date 翌日
Lisa Klein (profile)
Joseph Raphaelo が,昨夜一晩 Ruth-Meral と過ごした翌日,いつものように登校すると,Uri Joel が話しかけてくる.
[Uri Joel]: やあ,Joseph!Lisa が探してたよ.昨日は一体どこで何をしていたんだい? [Joseph Raphaelo]: ああ,用事があってね. [Uri Joel]: そうなの? [Joseph Raphaelo]: 実は女の子と date していたんだ.彼女に秘密にしておいてくれって頼まれているし,これ以上は話せないけど. [Uri Joel]: 女の子と date だって?! [Joseph Raphaelo]: 声を小さくしろよ!そうさ,何かおかしいかい? [Uri Joel]: 君には Lisa がいるじゃないか? [Joseph Raphaelo]: 彼女はただの友達だよ. [Uri Joel]: (驚愕)全然気づかなかったのかい?彼女は君の事が好きなんだよ! [Joseph Raphaelo]: だったら何たって,僕が転入して来た初日に,何も言わないうちから,わざわざ隣の席に来て,“貴方のことは色々噂で聞いているわ.差別はいけませんとか言われているけど,私はアラブ人とは付き合わない積もりなの.混血児とも.友達にならなってもいいけど.”なんて言うんだい? [Uri Joel]: 本当にそう言ったのかい?何かの間違いじゃないのかい?彼女は君がアラブ人とユダヤ人の混血だなんて知らないんだよ? [Joseph Raphaelo]: 実際に彼女はそう言ったんだぜ.噂は色々と聞いているともね.どうやったら,何も知らないでそんな事が言えるんだい? [Uri Joel]: だって,君の父親の事を Dr.Raphaelo って呼んだんだよ. [Joseph Raphaelo]: Well ,どちらにしても,僕が彼女と付き合うなんて問題外さ. [Lisa Klein]: Shalom ,Joseph! [Joseph Raphaelo]: やあ,Lisa . [Lisa Klein]: ねえ,昨日はどこで何をしていたの? [Joseph Raphaelo]: ああ… [Uri Joel]: Tel Aviv 大学で調べ物をしていたってさ.まだ終わっていない課題があったから. [Lisa Klein]: そうなの? [Joseph Raphaelo]: ああ,そうなんだ. Joseph Raphaelo (profile)
[Sharon Israel]: ねえ,Joseph ,Lisa と喧嘩したの? [Joseph Raphaelo]: まあ,ちょっと行き違いがあってね. [Sharon Israel]: 何か,別れたとかいう噂があるけど… [Joseph Raphaelo]: 付き合ってない,別れてない.大体,誰が僕が彼女と付き合っているなんて言い出したんだい? [Sharon Israel]: まあ…貴方達,付き合っているのだとばかり思っていたわ. [Joseph Raphaelo]: どうして彼女と付き合わなきゃいけないのさ?来た時も今も,彼女はただの友達さ.彼女はそうは思っていなかったみたいだけどね. [Sharon Israel]: 彼女,貴方の事愛していたのよ. [Joseph Raphaelo]: そんな風には全然思えなかったね. [Sharon Israel]: 貴方,馬鹿,阿呆,間抜け?!あれで誰が気付かないと思うのよ? [Joseph Raphaelo]: ここに来た初っ端から,自分とは付き合う積もりはないって言われた奴とかなら気付かないさ. [Sharon Israel]: 彼女,そんな事言ったの?冗談でしょう? [Joseph Raphaelo]: 正確には,“貴方のことは色々噂で聞いているわ.ねえ,どう思う?差別はいけませんとか言われているけど,私はアラブ人とは付き合わない積もりなの.混血児とも.友達にならなってもいいけど.”だけどね.僕には同じ意味にしかならないんだ. [Sharon Israel]: 貴方,混血だったの?カトリックだとばかり思っていたけど…“イスラム教は抑圧されねばならない”って column を書いて退学になったんでしょう? [Joseph Raphaelo]: そうさ.そんなにおかしいかい?カトリックのアラブ人だっているんだよ. [Sharon Israel]: アラブ人は皆死んでしまえばいいとか言っていたじゃない?! [Joseph Raphaelo]: 何で君がそんな話を知っているのか知らないけど,僕が言ったのは,パレスチナ人に対するアラブ人って意味さ. Lisa Klein (profile)
[Lisa Klein]: Shalom , Joseph ! 中に入れてくれる? [Joseph Raphaelo]: ああ…いいよ…一体どうしたんだい? [Lisa Klein]: 最近全然口を利いていなかったわね. [Joseph Raphaelo]: 君が“もう口も利きたくないわ!”って言うからそっとしといた方がいいかと思って… [Lisa Klein]: そうね…御免なさい. [Joseph Raphaelo]: 別に気にしていないよ. [Lisa Klein]: 良かったわ.私…貴方の事が好きなの.たとえ血の半分はアラブ人でも.(kiss しようとする…) [Joseph Raphaelo]: ちょっと待ってくれ! [Lisa Klein]: 何? [Joseph Raphaelo]: 僕には他に付き合っている女の子がいるんだ. [Lisa Klein]: 何ですって? [Ruth-Meral]: 一体誰が来たの… [Lisa Klein]: まあ,Ruth! [Joseph Raphaelo]: 知っているのかい? [Lisa Klein]: 又従妹よ.どうして彼女がここにいる訳? [Joseph Raphaelo]: 彼女と付き合っているんだ.Lisa Klein に秘密にしておいて欲しかったのかい? [Ruth-Meral]: ええ,そう.彼女にどうこう言われるのだけは御免なの. [Joseph Raphaelo]: そんなに彼女の事が嫌いなのかい? [Ruth-Meral]: ええ,大嫌い.何を言っても分からない,話なんか出来たものじゃない,そのくせ親友面… [Lisa Klein]: 私は貴方のために出来る事をしてきたわ… [Ruth-Meral]: 放っておいて欲しいって何度言ったと思っているのよ?! [Lisa Klein]: 母親がアラブ人だだの,あんなキチガイみたいな事言ったりしてたら,放っておける訳ないでしょう?! [Joseph Raphaelo]: おいおい,裏付け保障してくれる従兄までいるのに,キチガイ沙汰はないよ! [Ruth-Meral]: 余計な事は言わないで,Joseph! [Lisa Klein]: よく彼女と付き合う気になったものね?! [Joseph Raphaelo]: 少なくとも,君と違って,付き合うのが問題外だと思わせたりはしなかった. [Ruth-Meral]: Lisa Klein (profile)
[Sharon Israel]: ねえ,Lisa ,Joseph だけど他の女の子と付き合っているみたいよ. [Lisa Klein]: そうみたいね… [Sharon Israel]: そうみたいねって,自分の boy friend が奪われようとしているのよ!黙って見ている積もりなの? [Lisa Klein]: ねえ,Sharon 貴方,ちょっと黙っていて貰えません? [Sharon Israel]: 分かったわ…Shalom, Joseph! [Lisa Klein]: …Shalom ! [Joseph Raphaelo]: Shalom...Lisa! [Lisa Klein]: 外してくれる,Sharon?二人だけで話したいの. [Sharon Israel]: ……分かったわ… [Lisa Klein]: よく彼女と付き合う気になったわね? [Joseph Raphaelo]: まるで僕が彼女と付き合っちゃいけないとでも言いたいみたいだね. [Lisa Klein]: 彼女はキチガイよ. [Joseph Raphaelo]: それは違うね.正直なだけさ. [Lisa Klein]: 正直に,母親はアラブ人だだの,何のって言っていると言うの?!有り得ない話よ! [Joseph Raphaelo]: 有り得ないって,どうして分かるのさ? [Lisa Klein]: 私がどれ位彼女と付き合ってきたか知ってる?1983年から13年よ. [Joseph Raphaelo]: その間,言っている事をキチガイ沙汰だと片付けてきた訳か… [Lisa Klein]: 有り得ないわよ!どこかで誰かがアラブ女性と結婚する事があっても,あの一族だけは有り得ないの.大体,どこのユダヤ人が,アラブ女性と結婚したがると思う?! [Joseph Raphaelo]: さあ…東欧系とアラブ系の couple ならあったと思ったけど… [Lisa Klein]: 彼女の従兄とやらに会って,コテンパンにしてやるわ. [Joseph Raphaelo]: だったら,ウソって事はないんじゃないのかい?イスラム社会では,異教徒の…しかもユダヤ人の男と結婚しただなんて言うのは,わざわざ家の恥晒すようなものらしいからね.湾岸のどっかの国じゃ,ムスリム女性と結婚したとか言うので,鞭打ち刑だなんて事になったりするくらいさ. Susannah と Sharon の誕生パーティ
Lisa Klein (profile)
[Lisa Klein]: ここに Ruth はいる? [Joseph Raphaelo]: ああ,いるけど…一体どうしたのさ? [Lisa Klein]: (強引に中に入る.)Ruth ,今日は Susannah と Sharon の誕生 party でしょう? [Ruth-Meral]: 行かないって言ったはずよ! [Lisa Klein]: 二人の双子の妹達の誕生 party でしょう?二人は,貴方が来るのを楽しみにしているのよ! [Ruth-Meral]: 私ははっきり,行かないって言ったわ.誰ともそんな約束なんてしてもいないし,したとしても守る気にもなれないわ. [Lisa Klein]: ねえ,貴方が両親としている喧嘩と弟妹達は関係ないでしょう? [Ruth-Meral]: ええ,そう.そして,私はもう彼らとも関係ない. [Lisa Klein]: そうやって,弟妹達を巻き込む訳? [Ruth-Meral]: 顔を合わせてどうしろって言うの?彼らを愛しているふりなんて出来ないし,機嫌の良いふりすらも出来ないわ. [Lisa Klein]: 彼らは貴方の事を愛しているのよ. [Ruth-Meral]: あら,そう?傷つけちゃ悪いから出席は辞退させてもらうわ. [Lisa Klein]: 出て欲しいって,彼らが言っているの.四の五の言わずに来なさい! [Joseph Raphaelo]: 行ってあげようよ.何もしていないんだろう? [Ruth-Meral]: (しぶしぶ)分かったわ… [Lisa Klein]: Ruth-Meral (profile)
Ruth-Meral は Joseph Raphaelo の勧めのせいで,Lisa Klein と共に異母弟妹 Susannah と Sharon の誕生 party に行く羽目なる.
[Lisa Klein]: 一体どうしたの? [Joseph Raphaelo]: 随分と大きな家だなあって… [Lisa Klein]: あら,知らなかったの?彼女の家は私のとこよりずっと大金持ちなのよ. [Ruth-Meral]: 私には関係のない話よ. [Joseph Raphaelo]: 研究者だって聞いていたんだ. [Ruth-Meral]: Paris に居た時はそうだったわ. [Lisa Klein]: ここは Paris じゃないわ.それに,今の Jeremiah おじさまは研究者じゃない. [Ruth-Meral]: Paris にいて大好きな Mel 叔母様と一緒にいられる方がここにいるより余程良かったわよ. [Jeremiah Baruchowicz]: 一体彼は誰だ?! [Lisa Klein]: 彼が,Joseph Raphaelo よ.よりによって,私をふって,Ruth と付き合っている… [Ruth-Meral]: 彼がいなければ,私は今すぐにでも,Paris に出て行くでしょうね. [Joseph Raphaelo]: ああ…彼は? [Ruth-Meral]: 私のパパ.大嫌いな. [Lisa Klein]: いつもこう. [Joseph Raphaelo]: ああ,貴方が…初めまして. [Jeremiah Baruchowicz]: ああ…すまない…お前が,Ruth の…さあ,入れ. [Joseph Raphaelo]: どうも. [Ruth-Meral]: [Lisa Klein]: [Joseph Raphaelo]: [Jeremiah Baruchowicz]: Ruth-Meral (profile)
[Danielle Joav 夫人]: Joseph Raphaelo の身元を調べてみたわ,Ruth .彼はアラブ人とユダヤ人の混血よ. [Ruth-Meral]: 知っているわよ.で,だから何? [Danielle Joav 夫人]: え?知っていて付き合っているの? [Ruth-Meral]: そうよ. [Danielle Joav 夫人]: 付き合う相手くらい選びなさい,Ruth! [Ruth-Meral]: 貴方には関係のない事だわ! [Danielle Joav 夫人]: いいえ,関係あるわ.何たってあんなアラブ人のヤブ医者の子供となんか付き合おうってする訳? [Ruth-Meral]: 母親はユダヤ人よ. [Danielle Joav 夫人]: そんな事関係ないわ. [Ruth-Meral]: あら,そう?死んだお母様も,成り上がりのアラブ人の医者の娘だったわ. [Danielle Joav 夫人]: ねえ,何たってそんな馬鹿げた事言うの?Sophie がアラブ人だなんて言うのは正気の沙汰じゃないわ. [Ruth-Meral]: Joseph Raphaelo にしたみたいに調べてみればどうなのよ? [Danielle Joav 夫人]: 必要ないわ. Naomi Klausner (profile)
Naomi Klausner は,Ruth-Meral がカトリックに改宗して結婚するのを許させた事で,Sarah Joav 夫人 に責められている.
[Sarah Joav 夫人]: どうかしてるわ,Belle!Jeremiah だってそうだけど…何たって,こんな結婚を許したのよ?! [Naomi Klausner]: Ruth なら子供を育てながらでも何とかやっていけるわ. [Sarah Joav 夫人]: 一体,相手がどこの誰れだと思っているの?!Baruchowicz 一族 に相応しくもないような,しかも兵役に行く事すら出来ないくらい幼いような混血の子供とよくも Ruth を結婚させたわね?! [Naomi Klausner]: 二人して中絶を嫌がって,子供を私生児にさせまいとしたら,これしか方法はないわ.それに,Joseph Raphaelo も,たった17歳くらいだけど,働いて立派に責任を果たせるわ. [Sarah Joav 夫人]: どん底生活を余儀なくされるのがおちよ.家の名誉とかそんなの何も考えないのね? [Naomi Klausner]: そんな事言うのなら,なぜ Jeremiah を呼び戻したのかしら? [Sarah Joav 夫人]: 私が Sophie を歓迎したと思う? [Naomi Klausner]: まあ,隠し通して,バレないように気を遣ってたんですものねえ…でも,Ruth には無理よ. [Sarah Joav 夫人]: もう彼女の手は離れているわ.今更,Sophie はアラブ人だったと言ったところで,誰が信じると思う? [Naomi Klausner]: Mossad や Shin-beth . [Sarah Joav 夫人]: Emmanuel dell'Israele みたいな事を言うのね? [Naomi Klausner]: 的外れだったかしら? [Sarah Joav 夫人]: いいこと,Ruth は兎も角も Baruchowicz の子供.Baruchowicz の子供には,Baruchowicz 一族に相応しい振る舞いをしてもらうわ. [Naomi Klausner]: そうやって無理やり縛り付けられるような状態かしら,Sarah?まあ,上手くいかなくて数ヶ月・一年で別居になろうが離婚になろうが,それはもう Ruth の責任よ.私達が何もしなくても生きていけるくらいにはなっているし,神経を擦り減らしてどうにかするなんて事はもう無理. [Sarah Joav 夫人]: いい事,Belle,泣き言はもう聞きたくないわ. [Naomi Klausner]: じゃあ,来ないで.Ruth は私の助けなんて欲しくもない.私に何が出来る? [Sarah Joav 夫人]: 彼らの結婚を止める気が全然ないのね? [Naomi Klausner]: 止めてどうするの?何が出来ると言うの? [Sarah Joav 夫人]: 貴方さえいなければ,あんな事にはならなかったわ. [Naomi Klausner]: どうかしら?あの子が Weizmann 小学校時代に起こした事件は私のせいじゃないわ.そして,そのせいでフランス人学校に移ったのもね. [Sarah Joav 夫人]: 貴方がいなければ,あの子は何とかなったわ. [Naomi Klausner]: どうなったと言うの?初めから貴方達嫌われていて,昔から,早く Paris に戻りたいと言っていたそうじゃない?Meral から引き離されたと分かった時は,母親が死んだ時以上の荒れようだったとすらね. [Sarah Joav 夫人]: 馬鹿も休み休み言ったらどうなの?アラブ人の言う事を鵜呑みにする積もり? [Naomi Klausner]: そう言ったのは,Jeremiah よ. [Sarah Joav 夫人]: よくも余計な事を… [Naomi Klausner]: 私は妻よ. [Sarah Joav 夫人]: [Naomi Klausner]: [Sarah Joav 夫人]: [Naomi Klausner]:
Lisa Klein (profile)
[Lisa Klein]: Ruth 私,あの人殺しを撃ち殺してやるわ.乗り込んで行って,拳銃で頭と体に何発も弾をブチ込んでやる. [Ruth-Meral]: やめときなさい,Lisa .復讐は犯罪よ. [Lisa Klein]: 柄にも無い事を言うのね,Ruth .殺されたのは貴方の夫なのよ. [Ruth-Meral]: そして,貴方も彼を愛していた? [Lisa Klein]: ええ,そう.貴方には復讐したいと言う気持ちはないの? [Ruth-Meral]: あるわ.でも,刑務所に入る羽目になるような事はしたくないの.貴方にもそれは望まないわ. [Lisa Klein]: 刑務所に入るのが何なの? [Ruth-Meral]: 貴方言っていたわよねえ,人生で若くて綺麗な時期は短いって? [Lisa Klein]: 今の私にはもうどうだっていいの. Lisa Klein (profile)
Lisa Klein は,rabbi を殺した後,Ruth-Meral のところに行く.
[Lisa Klein]: 奴を殺したわ,Ruth . [Ruth-Meral]: (Pause)気でも狂ったの,Lisa?自分が殺していないのに,殺したと思いたいみたいね? [Lisa Klein]: 冗談じゃないわ,Ruth ,貴方が彼を殺すのをためらったから私が殺したのよ. [Ruth-Meral]: だとすると随分と無茶な殺し方をした事になるわね?踏み込んで行って,銃を向けて bang ?! [Lisa Klein]: ええ,そうよ.裁判になったら,こう言うわ.貴方が私に自分が殺したと言ったってね. [Ruth-Meral]: そうは言っていないでしょう?(Pause)私が殺したかって?ええ,そう.私が殺したのよ,Lisa,私はねえ,本当は貴方のことなんか大嫌いなのよ. Ruth-Meral (profile)
Naomi Klausner は,boy friend もとい夫を殺されていると言う理由で,あのラビを殺したのは Ruth-Meral でないかと疑う.
[Naomi Klausner]: あのラビは Ruth が殺したの? [Ruth-Meral]: いいえ,でも,殺したのが自分だったらどんなに良かったかしら? [Naomi Klausner]: ねえ,Ruth にはそれでいいのかも知れないけど,私や皆には違うわ.いい,これは殺人よ.犯罪者になって欲しくないし,刑務所に入って欲しくもないわ.それに,宗教右派のテロにも拍車がかかれば… [Ruth-Meral]: 彼らがテロをやるのは私のせいじゃないわ.殺人犯のせいでもない.それに,私が犯罪者になろうが,刑務所に入ろうが,貴方たちには関係のない事よ. [Naomi Klausner]: 継母かも知れないけど,私は家族よ.関係ない訳ないわ.助けたいのよ. [Ruth-Meral]: 私を嵌める積もり?私に“殺した”と言わせて,警察に突き出す積もりでしょう?でも残念.私はあのラビを殺してなんかいないし,その手助けをした覚えすらもない. [Naomi Klausner]: それを聞いて素直に喜べればどんなにいいかしら? [Ruth-Meral]: ふうん,素直にそうだと納得したら喜ぶ訳? [Naomi Klausner]: 喜ばないのはお前の方でしょう?私が人を殺したなんて話になったら嬉しいことでしょうとも.でも,私は,過去にどんな事をしたと言うにせよ,今は,とても心配なの.お前は今までだって,勉強の事を除いては不安定でどう仕様もなかったけど,最近は特にそう. [Ruth-Meral]: 放っておいて貰えません?
Ruth-Meral (profile)
[Brigitte Schulmann]: ふう,やっと見つけたわ,Claire! [Ruth-Meral]: 貴方に,親称で呼ばれる義理などありません.名前で呼ばれる義理もです,Mlle Shulmann [Brigitte Schulmann]: 分かったわ,Madame.貴方はユダヤ系だそうですね? [Ruth-Meral]: そうです.で,そうならばどうしたと仰る積もりかしら? [Brigitte Schulmann]: 私もユダヤ系です. [Ruth-Meral]: それは名前を見れば一目瞭然の事です. [Brigitte Schulmann]: ユダヤ人協会で party があるのですけど… [Ruth-Meral]: いいえ,行く気など全くありません. [Brigitte Schulmann]: 貴方は Piano が上手ですから,是非弾いて欲しいのです. [Ruth-Meral]: お断り致します. [Brigitte Schulmann]: Holocaust を忘れないための,ユダヤ人としての誇りを忘れないための大切な party なんです. [Ruth-Meral]: そういう事でしたら余計に御免蒙ります. [Brigitte Schulmann]: 貴方は並の professional より余程上手です.協会の音楽に造詣の深い役員が言っているのですから間違いありません.何の問題があるというのでしょう? [Ruth-Meral]: あらそう?それは光栄ですわ.でもお断り申し上げます.Holocaust がどうとか,ユダヤ人の誇りがどうとか,聞かされるだけでも不愉快です.ましてや,そのために piano を弾くなんて全く以って御免蒙ります. [Brigitte Schulmann]: まさか,貴方は Holocaust を否定する積もりではありませんわよねえ? [Ruth-Meral]: 全然.私は聞かされるのは不愉快だと言ったのです!ユダヤ人の誇りとやらも.私には二度とそのような話を持って来るのはおやめ下さいません? [Brigitte Schulmann]: 貴方にとってはユダヤ人としての誇りとか Holocaust について聞かされるのは不愉快な出来事だというのは,何かそれについて不愉快な事でもありましたの? [Ruth-Meral]: これ以上貴方に何も答える気はございませんわ.二度と付き纏ったりしないで貰えません? [Brigitte Schulmann]: [Ruth-Meral]: Ruth-Meral (profile)
ヘブライ語 [Joshua Meyr]: やあ,Ruth ,久しぶりだね. [Ruth-Meral]: あっちへ行ったらどうなの? [Joshua Meyr]: 随分と機嫌が悪そうだね. [Ruth-Meral]: 私が歓迎するとでも思ったの?!いいこと,もし,誰かに私の事の何かに触れたり,近付いて来たりして,私の生活に入って来たら,その時は血祭りに上げてやる! [Joshua Meyr]: 分かった,分かったよ! フランス語 [Brigitte Shulmann]: 貴方達は知合いのようですね? [Ruth-Meral]: 貴方には関係のない話です. [Brigitte Shulmann]: 本当に血祭りに上げて殺したりしたら,その時は関係ないでは済まなくなりますわ. [Ruth-Meral]: 昔苛めた人間の顔を二度と目の前で見るのは嫌だというだけの話です. [Brigitte Shulmann]: 成る程. [Ruth-Meral]: [Brigitte Shulmann]: [Ruth-Meral]: [Joshua Meyr]: Ruth-Meral (profile)
[Brigitte Schulmann]: 結局 party には来なかったのね? [Ruth-Meral]: 初めから来る気は全くないと言ったはずです. [Brigitte Schulmann]: 皆来なくて残念がっていたわよ. [Ruth-Meral]: あら嬉しいこと. [Brigitte Schulmann]: ユダヤ人を残念がらすのがそんなに嬉しい訳? [Ruth-Meral]: 私がそれを聞いて悲しむとでも思われたのかしら?貴方達が Holocaust を記念してどんな party を開こうとそれは貴方達の勝手ですけど,それは私には何の関係もないことです. [Brigitte Schulmann]: 自己否定してどうするの? [Ruth-Meral]: 自己否定って何です?
Ruth-Meral (profile)
Lisa Klein と Ruth-Meral の chat での会話
[Lisa Klein]: 昨日(* 9/11 の米国同時多発テロ事件の)News 見た,Ruth? [Ruth-Meral]: ええ,見たわよ. [Lisa Klein]: 大変な事になっているわね.犠牲者達が気の毒で…アラブ人の仕業かしら? [Ruth-Meral]: だったら,ざまあ見ろって感じよ.昔アメリカは,アラブ・アフガンだとか言ってイスラム原理主義のテロリストを支援した.今,アメリカはそのツケを払わされている.私のママや,おじ・おばなら,絶対にそんな失敗はしない. [Lisa Klein]: ハマスのテロの時もそう言っていたのだったかしらね? [Ruth-Meral]: ええ,言ったはずよ.予想がつかなかったのかしら? [Lisa Klein]: 犠牲者が気の毒だとか,そんな事は思わないの? [Ruth-Meral]: 全然.真珠湾の再来が実は騙しの日の再来でなかったという保障がどこにあるのかしら? [Lisa Klein]: [Ruth-Meral]: [Lisa Klein]: [Ruth-Meral]:
Raphael-Theodor Baruchowicz
Raphael-Theodor Baruchowicz は,腹違いの姉である Ruth-Meral が France 空軍に入隊したという news を学校の友達から知らされる.
[Shai Cohen]: Raphael,お前の姉の Ruth,仏空軍に入ったそうだな? [Raphael-Theodor]: 知らないよ,そんな事.今初めて聞いた. [Shai Cohen]: 本当か?ネット上じゃ,Israel 有数の数学の天才が祖国を裏切ったというので大変な騒ぎだぜ. [Raphael-Theodor]: 僕には全く本当に何の関係もない話さ.騒ぎ過ぎだよ. [Shai Cohen]: お前の姉だろう? [Raphael-Theodor]: だから何さ?!Ruth なら,勝手に Israel の代表にしないでくれと言うだけさ. 知りもしないで,Israel 有数の数学の天才,祖国を裏切るだなんて本当にどうかしているよ.
[Shai Cohen]: 彼女は Israeli ではないとでも言うのか? [Raphael-Theodor]: そうさ!そのために,Israel 代表選になるような contests には出ないんだ.数学五輪に出なかったのもそのためさ.前々から祖国はフランスだって態度なのに,何たってそんな変な話になるのさ?そっとしておいてやればいい事じゃないか. [Shai Cohen]: [Raphael-Theodor]:
Eli Baruchowicz 夫妻死す
Ruth-Meral (profile)
父方の祖父母が交通事故で死んだと言う news を新聞の死亡欄で読んだ時,まずせいせいしたと思った.他の人達が聞いたら,何て奴だと思うかも知れないが,Meral 叔母さんから引き離したり,従兄弟達,又従兄弟達などと諍いがあっても全然庇ってくれなかったり…そのくせ,付き合う友達について一々干渉したり…耐えられない気持ちだったのだ.
そしてその次には,Paris の新聞の死亡広告に載っていると云う事は,この件で誰かが私を探しているはずだと感じた.迷惑な話だ.祖父母は,死んでからも私についてまわる気なのだろうか?
数日後,上官が私に,客が来ていると言った.
[Danielle Joav 夫人]: Shalom ,Ruth ,久しぶりね.私のこと覚えているかしら? [Ruth-Meral]: ええ,覚えているわよ , Danielle おばさん. [Danielle Joav 夫人]: (皮肉な口調) 覚えていて貰えるなんて嬉しいわ.まさか,名前まで変えてフランス空軍に入るとはねえ. [Ruth-Meral]: X 卒業生の義務を果たしているだけよ. [Danielle Joav 夫人]: 教職とか他の職だってあったのに?両親が代役金を払おうと言ったのも断ったそうね? [Ruth-Meral]: 私は貴方たちとは関係ないわ. [Danielle Joav 夫人]: 貴方のママは,祖国や友人を裏切るような真似をするような人じゃなかったわ.少なくとも,家族の愛情に応えようともせずこんなところにいるなんて事はしないはずよ. [Ruth-Meral]: 貴方には何も分からないのよ. [Danielle Joav 夫人]: 2年しか付き合っていないけど,Sophie のことはよく知っているつもりよ. [Ruth-Meral]: どうかしら? [Danielle Joav 夫人]: Joseph Raphaelo のためにここまでしている訳? [Ruth-Meral]: 自分のためよ.そんな事訊きに来た訳? [Danielle Joav 夫人]: いいえ.私は Eli Baruchowicz 夫妻の遺言執行人として,Eli 伯父様の遺言で,孫達の中では貴方にだけ特別に 8000 万Euro相当の財産が遺される事になったと伝えに来たの.全遺産の 1/10 にあたる額よ.貴方が殺したのだとしても関係なしに渡せって訳.本当に殺したのだとして裁判所が認めるかどうか分からないけど. [Ruth-Meral]: 遺産なんて要らないわ.放っといて.今の私は貴方達とは何の関係もないはずだわ. [Danielle Joav 夫人]: いいえ,大有りだわ.私も貴方とこうやって顔を合わせるなんて御免だけど,今の貴方は,遺産相続人よ. [Ruth-Meral]: 遺産相続人にしてくれと頼んだ覚えなんてないわ. [Danielle Joav 夫人]: でも,検認手続きのために Tel Aviv に行かなければどう仕様もないの.相続放棄をするにもね. [Ruth-Meral]: 死んだらせいせいすると思ったけど,間違いだったわ.死んでまで私に付き纏う訳? [Danielle Joav 夫人]: 彼らは,自分があまりにも利己的に振る舞い過ぎたからと言うので,貴方にだけ特別に財産の一部を渡すよう遺言したのよ. [Ruth-Meral]: もしそう思うのなら,もうこれ以上付き纏わないで.財産も何も要らないわ.放っといてよ! [Danielle Joav 夫人]: そういう訳にもいかないのよ. [Ruth-Meral]: 私の邪魔はやめて貰うわ.貴方,殺されたい? Ruth-Meral (profile)
Andretta Dupont 大尉は,同僚の Claire Raphaelo 大尉が Israel のユダヤ人の金持ちの娘だと知って驚く.
[Andretta Dupont]: 貴方,Israel のユダヤ人の大金持ちの娘なんですってね,Claire? [Ruth-Meral]: 私には関係のない話よ. [Andretta Dupont]: Oui か Non で答えて. [Ruth-Meral]: Non よ. [Andretta Dupont]: Danielle Joav 夫人にはそうだと認めたのに? [Ruth-Meral]: 今の私には何の関係もない事よ. [Andretta Dupont]: ねえ,一体何たって自分の同胞を憎むの,Claire? [Ruth-Meral]: 私はフランス人よ. [Andretta Dupont]: 貴方,軍部内じゃどう思われているか知っている?偏執的反ユダヤ主義者よ. [Ruth-Meral]: それで?だから何?夫を殺された上に,犯人は軽い罪で済まされて,その上,後で調べて見たら,警察が揉み消しを画策していた…こんな目に遭って,どうユダヤ人を好きになれと言うのよ?!皆殺しにされなかっただけ感謝して欲しいものだわ! [Andretta Dupont]: 警察や裁判所のやった事がユダヤ人とどう関係あるというの?! [Ruth-Meral]: Israel でユダヤ人以外の誰がそんな陰謀を企てると言うの?アラブ人?Netanyaf が首相になったり,Weizmann が大統領だったような時からそうだというのは,non-sense としか言いようがない. それとも,Rockfeller 財閥の陰謀かしら?彼らは Preusen 系だったわね.でなければ,Rothschild 財閥の陰謀?
Susannah Baruchowicz 来訪
Susannah Baruchowicz
Susannah Baruchowicz is expected to see Ruth-Meral this summer vacation.
[Susannah Baruchowicz]: What would she say when I go to see her? [Raphael-Theodor Baruchowicz]: You'll go to see Ruth?!Call off it! [Susannah Baruchowicz]: Oh, why? You are also careful of her sometimes, aren't you? And you stop me of seeing her? [Raphael-Theodor Baruchowicz]: Alright!She never want to see us!Not anybody here!If we love her, she hates us. Nothing changes her! [Susannah Baruchowicz]: Something do! We haven't only found them! [Raphael-Theodor Baruchowicz]: If so, to see her is not one. We live with her for many years, though you don't remember!It never changes her.Not before you were born or after that! [Susannah Baruchowicz]: I want to see her!She is wanted. [Raphael-Theodor Baruchowicz]: So do I sometimes though, she never hope that.She want to leave her alone. Even when Aunt Danielle went to see; for execution of our granparents' will, she made away with her, though she could nevertheless take 80,000,000 Euros property.Much more when you do! [Susannah Baruchowicz]: [Raphael-Theodor Baruchowicz]: [Susannah Baruchowicz]: Ruth-Meral (profile)
Ruth-Meral は bell が鳴ったので,戸を開ける.すると,異母妹の Susannah がいる.
[Susannah Baruchowicz]: (ヘブライ語で)Shalom ,Ruth ,久しぶりね. [Ruth-Meral]: Qui est-ce? [Susannah Baruchowicz]: (ヘブライ語で)中に入れてくれる? [Ruth-Meral]: フランス語で話して貰えません? [Susannah Baruchowicz]: ヘブライ語を忘れたの? [Ruth-Meral]: ええ,そう. [Susannah Baruchowicz]: 中に入れてくれる? [Ruth-Meral]: (Pause)いいわ.入って.(中に入れ,sofa に腰掛けさせる.)何の用があって来たの? [Susannah Baruchowicz]: 何も.ただ,愛する姉に会いたくなった…それだけよ. [Ruth-Meral]: 来られても迷惑よ. [Susannah Baruchowicz]: 昔は本当に優しくしてくれたのに… [Ruth-Meral]: 馬鹿も休み休み言って欲しいものだわ.殺してバラバラにして捨てる訳にもいかないでしょう? [Susannah Baruchowicz]: まあ…(絶句) [Ruth-Meral]: 何?私が貴方達の事を愛しているとでも思ったの?馬鹿な話だわ.今も昔も殺したい位憎かったし,それを隠そうとした覚えもないわ. [Susannah Baruchowicz]: 弟妹でしょう? [Ruth-Meral]: だから何なの,Susannah?貴方,本当に母親に似てきたわ .顔も性格も.本当に憎らしいくらい… [Susannah Baruchowicz]: それでも私には大事な姉だわ. [Ruth-Meral]: 今すぐ出て行って.顔も見たくない. [Susannah Baruchowicz]: そんな…何が気に食わないと言うの?私がママの子供だから?私がママの子供だから,大事な姉だと言われるのが気に食わないの? [Ruth-Meral]: よく分かっているじゃない? [Susannah Baruchowicz]: ママが何をしたのか知らないけど,私には関係ないはずだわ. [Ruth-Meral]: Belle には出て行って欲しかったわ.貴方とかのせいで,余計に出て行かなくなった. [Susannah Baruchowicz]: 私はいるだけで邪魔?(Pause)私に何が出来たと言うの! [Ruth-Meral]: 私が出て行った後まで私のところに来る事なんてなかったはずよ. [Susannah Baruchowicz]: パパやママと仲直り(réconciliation)して欲しかったのよ. [Ruth-Meral]: 直るような仲(conciliation)なんて,元々ないわ. [Susannah Baruchowicz]: 私は仲良くして欲しいの.姉さん自身や子供達のためにも… [Ruth-Meral]: それは私が決める事よ.今生きているのは私の人生.誰にも邪魔させないわ.邪魔をする人間は血祭りにあげて殺してやる. [Susannah Baruchowicz]: [Ruth-Meral]: [Susannah Baruchowicz]: